プリリジーとは

プリリジーとは プリリジー

プリリジーという医薬品は、世界で初めて早漏改善に適応を持つ医療用医薬品として承認された飲み薬です。

薬効を示す配合成分であるダポキセチンは、うつ病の治療薬として使われるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と呼ばれる薬剤で、脳内神経物質であるセロトニンの分泌を促し興奮を抑えることで、早漏の改善へと導いてくれる薬剤です。

早漏となってしまう一つの理由に、脳内のノルアドレナリンとセロトニンのバランスが崩れてしまっていることがあります。
この場合はノルアドレナリンが増加し、反対にセロトニンが減少していることで過剰な興奮から射精が早くなってしまうため、セロトニンの量を増やすことで過剰な興奮が正常化され、早漏が改善するとされています。

プリリジーは、セロトニンの分泌を促し射精に至る時間(intra-vaginal ejaculatory latency time (IELT))を延長してくれますので、早漏の悩みから解放してくれるでしょう。

プリリジーは現時点では日本で承認されてはいない薬剤です。
しかし、厚生労働省の許可を受けて、一部の専門医療機関が海外から個別に輸入していますので、近くにそのような医療機関があれば入手する事が可能です。

気になる方は、お住いのお近くにそのような医療機関があるか調べてみても良いかもしれません。

プリリジーの歴史

プリリジーに配合されている薬効を示すダポキセチンは、ジョンソンエンドジョンソンのグループ企業で、ベルギーにある製薬メーカー、ヤンセン・シラグ社によって研究が進められ、2004年に早漏への効果が確認できたとしてアメリカのFDA(医薬品承認機関)に承認書類が提出されました。

しかしながら内容を精査したFDAは、2005年10月にダポキセチンについて追加で有効性や安全性の臨床データをメーカーに要求し、承認は保留となりました。

これを受けて、有効性と安全性についての試験が3つ実施され、ダポキセチンは2010年にEU圏内ではスペインやイタリア、ドイツ、オーストリア、ポルトガルで承認され、その他の国ではメキシコやスウェーデン、フィンランド、ニュージーランド、韓国と、多くの国で承認に至ったのです。

その後もその他のEU各国やオーストラリアなどで相次いで承認され、2012年にはイタリアのメナリーニ社がEU諸国、アジア諸国(一部を除く)、アフリカ、ラテンアメリカおよび中東においてダポキセチンの販売権を取得し、患者に提供しています。

現在ではダポキセチンは60ヶ国以上で薬剤承認がなされており、既に30ヶ国以上で実際に流通が開始されています。
日本やアメリカ、カナダにおいては承認されておらず、現在ヤンセン・シラグ社に研究の委託をされているフリューエックス社によって開発が進められている段階です。

ヤンセン・シラグ社によって製品開発され、メナリーニ社が販売を行うプリリジー

ダポキセチンの化合物自体は、もともとはアメリカにあるイーライリリー社が発見し、当初はうつ病の治療薬として研究が進められていました。

しかしダポキセチンを含むSSRIは以前より早漏の改善を示すとされており、適正外使用として早漏に適応がないにも関わらず使用されていることを踏まえ、ヤンセン・シラグ社が早漏改善薬として早々に開発に着手したという経緯があります。

ヤンセン・シラグ社は、早漏が脳内の神経伝達に関与するセロトニンの不足によってあらわれる症状であると仮定して、セロトニン分泌を持つ化合物の中でもその作用が強力であるダポキセチンにいち早く注目し、早漏改善薬としてプリリジーを世に送り出すことに成功しました。

現在ではプリリジーが承認されている多くの国で、ヤンセン・シラグ社に委託されたメナリーニ社が流通や販売を行っています。

ダポキセチンの形状

プリリジーの薬剤の形状は、フィルムコーティングが施されている錠剤です。
規格は30mg錠と60mg錠の2種類があり、それぞれが有効成分である塩酸ダポキセチン30mg、あるいは60mgを含有する製剤となっています。

30mg錠は直径が6.5㎜ある白い丸形の外観をしており、片側に逆三角形とその内側にダポキセチン含有量である「30」が刻まれています。
60mg錠は直径約が8㎜ある白い丸型の外観をしており、片側に逆三角形とその内側にダポキセチン含有量である「60」が刻まれています。

添加物である賦形剤にはラクトースが使用されており、30mg錠にはラクトース45.88mg、60mg錠にはラクトース91.75 mgが含まれています。

包装形態は販売されている各国によって異なりますが、複数の形態があり、1錠、2錠、3錠、6錠のいずれかの錠数が、ポリ塩化ビニルシートやポリエチレンシート、ポリ塩化ビニリデンシート、ALUブリスターシートなどに封入されています。

ダポキセチンの薬効薬理

ダポキセチンは、うつ病の治療薬として適応を持っているフルオキセチンに似た構造を持つ薬剤です。

2005年に行われた基礎研究では、ダポキセチンがヒトの細胞においてセロトニン(5-HT)やノルエピネフリン(NE)、ドパミン(DA)の再取り込みトランスポーターに結合することで、取り込みを制御することが証明されました。

また、2012年には神経伝達物質の放出において調節に関与しているカリウム電位依存性チャネルについて、強力に阻害するという研究結果も得られています。

早漏の原因にはセロトニンの濃度が強く関係していますが、もともとの要因は身体的要因や心理的要因などにより発症に至るとされています。

ダポキセチンは1993年から2012年の間に、人で早漏の効果や副作用の現れ方を検討する第2相臨床試験が2つ、第3相試験は5つ実施されており、それぞれにおいて高い効果が認められています。

第2相試験ではダポキセチンの適性の用量を決定する為の試験が行われ、100mgまでの忍容性が確認されましたが、一方で安全性の観点から副作用を考慮して、実際に使用するのは30mg~60mgの間の用量が適しているとの結果が得られています。

第3相試験では至適用量をもとに実際のダポキセチンの効果が検証され、30mgと60mgの両方がプラセボと比較して、効果の指標であるIELT延長や患者が感じている症状の改善、射精におけるストレスの軽減、挿入時のストレスの軽減、性行為の満足度の改善についていずれも効果を示すことが統計学的に証明されています。

ヤンセン・シラグ社が着目した有効成分

ヤンセン・シラグ社は、早漏が起こるメカニズムとして神経伝達に大きく関与するセロトニンに注目し、セロトニンを非常に強力に分泌するダポキセチンに着目し、早漏改善薬として開発に着手しました。

早漏の人の場合、脳内のセロトニン分泌量が低下しており射精に関与する脳内の刺激伝達物質であるノルアドレナリンの働きが強くあらわれてしまうため、性行為中興奮状態になるとすぐに射精してしまいます。

ノルアドレナリンは、不安感や緊張感などのストレスを感じることでその分泌量が増加し、興奮や刺激などが強まり射精に至るタイミングが早くなりがちであると言われています。
一方のセロトニンは、興奮に働くノルアドレナリンの働きを低下させる機能を持ち、同時に快感をもたらすドーパミンという脳内物質も抑えてくれる物質です。

ダポキセチンは服用することで脳内のセロトニンの分泌量を増加させ、反対にノルアドレナリンの働きを抑制する効果を持ちます。

その結果、脳内の興奮が正常状態となり射精に至る時間が延長しますので、早漏の患者に効果を示すことが臨床試験でも証明されています。

プリリジーの使用方法

プリリジーの使用期限は未開封の状態で3年と設定されており、万が一使用期限が切れてしまったプリリジーを飲むことはできません。

また、購入したばかりであるにも関わらずプリリジーの包装が破れていたり、何らかの改ざんの跡など開封の跡が見られたりする際も決して使用せず、購入先へ連絡の上、返品・交換などの対処を行うようにしましょう。
服用の前にこれらのことは必ず確認するようにしてください。

包装や使用期限に特に問題がない場合には、プリリジーを使用することができます。
服用しない間は密封して温度変化の少ない室内で保管するようにし、紫外線の影響がある窓の近くや、温度変化の激しい車の中に保管するのは避けましょう。

薬剤は熱と湿気に弱く、成分に影響が及び薬効が変化する恐れがあります。
また、誤って使用する恐れもありますので、子どもの目に触れない場所で保管するようにしましょう。

まだお子さんが小さい家庭で保管する場合は注意してください。

使用期限が切れている場合などプリリジーを破棄する時は、家庭ごみと一緒に処理しないようにしましょう。
薬剤を廃棄する場合はお住いの地域ごとにルールがありますので、分からない場合は薬局に確認するなどして、ルールに則り破棄するようにしましょう。